YAMAHA U5 オーバーホール開始

こんにちは。
こちら埼玉は雨の日も多くすっきりしない一週間でした。
そろそろ梅雨の季節でもありますね。

さて工房では新たなピアノの修理が始まりました。

今回の修理のピアノは、以前から親交のあるピアノ調律師、早川忠光さんのお客様のピアノをさいたまピアノ工房にて共同でオーバーホールすること
になりました。
ピアノはYAMAHA U5 (S.46年製)

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早川さんは、技術者歴30年以上で、メーカー問わず様々なピアノに触れていらっしゃいます。ピアノに対してとても研究熱心な方です。

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オーバーホール(全修理)なので、ピアノ本体も解体していきます。

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弦も取り外し、鉄骨(張力を支えている鉄のフレーム)も外しました。

次回は響板修理について報告します。
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by 志乃

PLEYEL 3bis 録音会

5月中旬、爽やかな季節になってきましたね。

今日はPLEYEL 3bis です。
作曲家の三島元樹さん、演奏家の筒井一貴さんが演奏をしに工房に来ていただきました。

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三島さんは映画や映像Webなどの楽曲提供などをされている作曲家で、精力的に活動されています。

写真はアルバム『flower drips』

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以前、何曲かご自身の作曲した作品をピアノで演奏しているのを聴かせていただく機会があり、とても強く温かい音でした。
筒井さんのコンサートで知り合い、PLEYELにご興味があるということだったので、是非一度ゆっくり弾いて頂きたいと思い、こちらから声をかけました。

工房では少し雑談をした後、三島さんの作曲されたアルバム『flower drips』より何曲か弾いていただき、その中の”ほしぞらのゆりかご”を録音していただきました。その様子はこちらから。

ほしぞらのゆりかご

温かみのある響きで、三島さんの世界観がとても素直に表現されていて、演奏を聴きながら三島さんの世界観に引き込まれました。

新しくミニアルバム『IIE311』も配信されたようです。是非聴いてみてください。

続いては演奏家の筒井一貴さん。
工房では以前から親しくさせていただており、新生釜石教会の津波被害のピアノ、プレイエルのピアニーノ、ベヒシュタインなどの演奏も録音していただきました。
筒井さんはピアノをはじめ、クラヴィコード、チェンバロ、オルガンなどの鍵盤楽器全般を弾きこなす、数少ない演奏家の一人です。
楽器への造詣も深く、鍵盤楽器だけにとどまらず、管楽器なども詳しく、いつも楽しいお話で会話も盛り上がります。
私たちにとって、ピアノ以外の楽器からの考えを持っている演奏家とのコミュニケーションはいつも新しいインスピレーションを与えてもらえます。

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今回はエリックサティーを演奏していただきました。
動画はこちら

他にも何曲か演奏していただいたようなのでお楽しみに!

1911年のプレイエル、3bis、ご興味がある方は是非弾きに来てみてください。

Mansard お客様宅納入。

ゴールデンウィークも先週で終わり、次の大型連休はお盆ですね。
今週は半袖でも過ごせるような日もあり、初夏の陽気になってきました。

今週はMansard、横浜市のお客様宅に納入しました。

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さいたま市のご実家からピアノを引き取り、工房で修理。

もともとのもっている音色も温かみがある印象でしたが、修理後には風格がでて(Mansardは当時の東洋ピアノの高級機種だったようです)、明るさもでてきました。大事に使われていたため、外装のダメージもそれほど多くなく、美しい木目が出てました。

数年後にドイツにもこのピアノを持っていかれるようです。
愛着のあるピアノを直し、次の世代に受け継ぐ、この先も楽しみです。

新生釜石教会、その後のメンテナンス。

ゴールデンウィークも終わりに近づきました。
この時期らしく、半袖でもいいような陽気が続いています。

さて今週は新生釜石教会のその後のピアノのメンテナンスについてです。
2016年に修理を終え、昨年10月に行ったメンテナンスの後、釜石の調律師の友人の高橋陽子さんに今後のメンテナンスをお願いすることになりました。

そもそもこの津波被害のピアノ修復のお話をいただいたのは、2011年5月のゴールデンウィークの頃、陽子ちゃんから一本の電話をいただいた事から始まりました。(その時『この修理は難しい』と一度は断わったのですが、牧師の柳谷さんの情熱に負け、とりあえず見に行ってみようとなった)

長くこのピアノを良い状態にしておきたいし、何かあってもすぐに現地の調律師さんに対応していただくことが最善だと考え、仕事を引き継いでもらうことにしました。(昨年10月のメンテナンス時の写真です)

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陽子ちゃんの報告画像から。
一番の懸念であった、鍵盤のピンの部分の錆の様子。
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防錆紙の効果があったのか、ピンに錆は全くなく一安心。
防錆紙を再び新しいものに交換してもらうことにしました。

本体の部分も大丈夫だったようです。

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その他、音を止める部品ダンパーの動きが少し悪かったようでしたが、通常のメンテナンスの範囲以内だったようです。

遠く釜石から丁寧にメンテナンスの報告をいただき、うれしく思いました。
引き続き陽子ちゃんにメンテナンスをお願いしたいと思います。