前回のブログに引き続き、YAMAHA G2Eの修理について書きます。
ピアノのアクションは工房に持ち帰り、修理を行いました。
修理内容は、鍵盤修理、ハンマー及びシャンク交換、鍵盤加重調整を行いました。
鍵盤修理
鍵盤のピン磨きをして、ピンの表面のサビを落とし、磨き、つるつるに仕上げました。
鍵盤のバランスホールの掃除を行いました。
真っ黒なべとついた汚れが溜まっていました。
鍵盤のブッシングクロスは、ピンについていた汚れが付いて黒く、べとついて劣化していたので、バランス、フロントどちらも新しいクロスに交換しました。
バランスブッシングクロス
お客様のタッチについてのイメージを実現するために、キャプスタンを少し丸くカーブが付いている形の物に交換することにしました。
この形は、タッチをよりスムーズにしてくれます。
(下の写真 左側がJahn製 右側がオリジナル)
ハンマー交換
オリジナルのハンマーは弦溝がしっかりついていますが、お客様宅でピアノの音を聞いたときは、とても素直な優しい音でした。このピアノは大事にたくさん弾かれてきたのが、伝わってきました。
交換するハンマーとシャンクはレンナー製を選びました。またお客様との会話で、ウォルナット製のメトロノームの音が良かった事、自然な木の音が好みとおっしゃったので、ハンマーウッドをウォルナットにしました。
穴あけをして、ハンマー植えの準備をします。
ハンマー植えをする前に、ハンマーファイリングをして形を整えます。
新しいシャンクを取り付け、間隔を直し、穴を開けたハンマーを取り付けてみて、接着前に多くの事を確認します。
ハンマー植えをしていきます。ニカワの濃度を確認しながら、慎重にリズムよくさっさと正確につけていきます。
鍵盤加重調整
鍵盤のアップウェイト、ダウンウェイトを測定して、鉛を取り除いたり、必要なところに鉛を入れたりします。
新しいハンマーはオリジナルとわずかに重さが違うため、タッチの重さも変わります。
鍵盤のウェイトを測定し、手前側にたくさん入っていた余分な鉛を取り除いていきました。
トータルで83鍵、合計86個の鉛を取り除き埋木をました。想像以上に多くて、時間がかかり、とてもとても大変でした。
そして、タッチの重さを測定し、必要な分だけ鉛を入れました。結果、以前より鍵盤がかなり軽くなりました。
お客様宅での仕上げ作業
アクションの修理が終わり、お客様宅にアクションを収め、2人で一日かけて整調、調律、整音作業を行いました。
作業を終え、お客様はどんなピアノになったのか、少しドキドキした様子でピアノに向かっていました。
弦とハンマーを交換しても、全く違うピアノに変わってなくて安心されていました。それから夜喜びのメールが届きました。ご自身の演奏のフォームが今のは良かったのか悪かったのかを教えてもらっている感じがし、音もブリリアントで知的な感じになったそうです。我々もひとまず安心しました。
ただ、調律が安定するまで時間がかかりますし、部品が交換されたばかりなので、馴染むまで弾きこんでもらう必要があります。まだまだピアノは変わっていきますが、よりいい方向に変わっていくでしょう。
2か月後に再度調律調整整音をし精度を上げていきます。これからどんなピアノになるか楽しみです。
by真帆
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