YAMAHA G5E アクション修理開始

工房では、YAMAHA G5Eのグランドピアノのアクション修理に入りました。

今回は、鍵盤の小口交換とキーブッシングクロスの交換です。
小口のみ、黒ずんで反ってくることがあります。

小口を剥がしていきます。

新しい小口を接着していきます。

鍵盤の木部に合わせて加工していきます。

弾くときに鍵盤の角が当たっても痛くならない様に、面取りをします。

小口交換完了です。

次に、ブッシングクロス交換です。

交換前のキーブッシングクロスです。
ブッシングクロスとバランスピン、フロントピンとの間隔が広くなり、鍵盤を弾くと、少し横にガタガタしている状態でした。

バランスブッシングクロス

フロントブッシングクロス

クロスは蒸気で楽に取れました。

ブッシングクロスの厚さを選びます。
厚いと鍵盤のスティックの原因になり、逆に薄いと折角交換しても、変わらず鍵盤がガタつきます。
今回はバランスブッシングクロスが1.3mm、フロントブッシングクロスが1.2mmでした。
0.1mmの差ですが、違いが結果にでます。

バランス、フロントのクロスをそれぞれ一本づつ張っていきます。

バランス、フロントブッシングクロス張り替え完了です。

バランスブッシングクロス

フロントブッシングクロス

by真帆

YAMAHA C3A 黒鍵張替修理

工房では、ヤマハC3Aの黒鍵張替をしました。
黒鍵の下地が弾くところだけ出てしまっています。沢山弾かれていたのが見てわかります。

黒鍵の上面をアイロンの蒸気で剥がしていきます。剥がすときに鍵盤の木が一部分、一緒に剥がれてしまうところもあり、パテで埋め、サンドペーパーをあてて平を出しました。

黒鍵を貼っていきます。接着剤を付けると滑ってしまい、ずれて接着してしまう可能性があるので、気をつけます。

黒鍵がキレイに貼り替わりました。

黒鍵の交換とキーブッシングクロスの交換、鍵盤調整をして鍵盤修理は完了です。

by 真帆

YAMAHA C3A 鍵盤修理

工房では、ヤマハC3Aの鍵盤ブッシング交換をしました。

鍵盤ブッシングを見ると、ピンと擦れて黒くなり、ピンと当たっているところは跡がついていて、このピアノはたくさん弾かれていたことが見てわかります。

ホットメルトという熱で簡単に剥がせる接着剤なので、キレイに剥がれました。

鍵盤の掃除とバランスホールの汚れをしっかり取ります。

バランスホールも掃除をし、ブッシングも張り替えるので、バランスピン、フロントピンもキレイに磨きます。

磨く前(バランスピン)

(フロントピン)

磨いた後(バランスピン)

(フロントピン)

ブッシングクロスを試しに張って、クロスの厚さを確認します。
クロスが薄いと折角張り替えても、鍵盤の収まりが悪く弾き心地がカタカタした仕上がりになります。
逆に、クロスが厚いと鍵盤を弾いたら戻ってこないという原因になります。

今回はバランスブッシングクロスが1.3㎜、フロントブッシングクロスが1.2mmの厚さのクロスを使うことにしました。

バランスブッシングクロス

フロントブッシングクロス

これから、鍵盤調整をして、仕上げていきます。

by真帆

YAMAHA C3A 掃除、磨き➁

工房では、前回に引き続きヤマハC3Aの外装磨きと金属磨きをしました。

大屋根はキズの深い部分があり、1000番のペーパーで表面を研ぎました。
綿バフをかけて更にスポンジバフで磨いて仕上げます。
白く線になっていた傷が、はっきり見えなくなりました。

大屋根蝶番を磨きました。雑音防止で薄いフェルトのようなものが蝶番に挟まっていましたが、劣化してボロボロになり、はみでていました。
のりが付いているように少しべトつきもあり、取り除くのは一苦労でした。
蝶番の塗装の下までサビが深かったので、塗装を剥がしてサビを落とし、磨きました。塗装の下は真鍮なので磨くと綺麗に輝きます。

磨く前
(茶色い部分がフェルトです)

磨いた後

他にもネジを磨きました。

(左側 磨いた後 右側 磨く前)

(左側 磨いた後 右側 磨く前)

磨きはこれで完了し、鍵盤修理に入ります。

by真帆