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工房では、昭和12年製のホルーゲルの修理を進めています。
アクションの中のウィペンという部品に関連している部分の修理、掃除を行いました。
まずは、お掃除です。
ウィペンの上には長年のホコリが溜まっていました。
この部分をすべて外すことは、お客様宅では滅多になく、自然とホコリが溜まりやすい場所なので、この機会に汚れやホコリをふき取ります。
スプーン磨き
ウィペンには、スプーンのような形の部品があります。これはダンパーレバーと接する部分です。
スプーンの頭の部分がサビてヤスリのような表面になり、ダンパーレバークロスに穴があいていました。
スプーンの表面を磨いて、引っ掛かりのないツルっとした表面にします。
ウィペンヒールクロス交換
ウィペンと鍵盤をつなぐキャプスタンと接するところがヒールクロスです。
(キャプスタンの修理記事はこちら)
ヒールクロスが虫食いにあっていたため、接している表面がデコボコしていたため、新しいクロスに交換しました。
ヒールクロス 交換前
ヒールクロス 交換後
フレンジ、ジャックのセンターピン交換
ウィペンフレンジは動きが悪くなっていました。
センターピンを見てみると、汚れとサビがついていました。85個すべて交換しました。
一つだけエラーがあり、カクカク動くフレンジがあり、センターピンを抜いてみると曲がっていました。
センターピンのブッシングクロスがダメージをあまり受けていなかったので、ブッシングクロスの穴の中の形を整えてセンターピンを交換して正常な状態に戻りました。
センターピンは汚れやサビがひどくて、ウィペンから抜き取るのに想像以上に大変でした。
工具を握る手が痛くなりそうだったので、この仕事では普段使わない軍手をして作業しました。
ジャックの動きを確認しながら、ジャックのセンターピンも交換しました。
これでウィペン修理は完了です。
次はダンパー修理に入ります。
by真帆
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