YAMAHA No,U1A 納品調律

工房で修理していたYAMAHA No,U1Aの納入調律に行ってきました。

このピアノのオーナーは、アプラウスミュージックの篠原さん。
HPはこちらになります→アプラウスミュージックアカデミー

施設内にあるシックな雰囲気のサロンには、リストが愛した、シュタイングレーバー&ゾーネ1903年製が設置されています。浪々と深く歌う性格の楽器で、日に日に深みがましています。

そのサロンに、修復されたYAMAHA No,U1Aが設置されました。
少々エッジが効いたデザインのNo,U1Aが、もともとここにあったかのようで、大変驚きました。そして艶消しの木目にして本当に良かったと思いました。生徒さんたちにも好評だそうです。(写真は篠原さんに撮っていただきました。)

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音は、工房との空間の違いで、少し浅い響きになり、多少キンキンする音も目立っていました。
第一整音から見直すことになり、かなりの時間を費やしましたが、工房で仕上げたときよりも深く且つ明るい音になりました。

これからレッスンや練習の場で素敵な音楽を奏でてくれると思うと、修復した我々もなんだかいい気持ちになります。
今後は使われるうちに変化していく音の様子を丁寧に感じることを心掛けて、ピアノの成長を見守り続けたいと思います。

by孝則

Steinway & Sons K型 ハンマー交換 1

工房では、Steinway&Sons K型とHORUGELの修復を進めています。

ハンマーの現状

中音から高音にかけて、ハンマーが弦に当たる角度が悪く、打弦した時の発音が詰まった印象でした。

調べてみると、オリジナルのハンマーの取り付け方に問題がありました。

下の写真は、ハンマーに中心線を引いて弦にあて、直角定規も弦にあててハンマーの角度をみている様子です。
直角定規に対して、ハンマーの中心線は下を向いています。

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オリジナルのハンマーは、ハンマーヘッドの角度が悪く、弦溝も深いので、新しいハンマーヘッドに交換することになりました。

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センターピン交換

ハンマー交換作業に入る前に、バットフレンジのセンターピン交換をしました。
修理に入る前に弾いたときは、目立ったスティックはありませんでしたが、フレンジのセンターピンは固いものが多かったです。
スプリングが強くきいていたため、なんとか動いていたようです。センターピンの固さはバラバラでした。緩いもの、固いものは交換して、動きがいい状態にしました。

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ハンマーヘッド抜き取り

シャンクとハンマーヘッドはニカワで接着されていました。ニカワをヒートガンで温めて、緩くなったらシャンクを傷めないように、ハンマーを抜き取ります。今回は、ハンマーヘッドのみ交換なので、シャンクはそのまま使います。シャンクについた余計なニカワを綺麗に取り除きます。

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次週はハンマー交換に入っていきます。

by真帆