1月も半ばになりました。今週はホルーゲルの修復の続きです。このピアノにとって初の全部の弦の交換です。
工房では、ペトロフ P115のハンマー交換を行いました。
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工房では、ペトロフP115の修理を行っています。
ハンマー交換の準備をしました。
ハンマーフェルトを固定していたピンが取れ、ハンマーフェルトが”パカッ”と広がっていました。
ハンマーの動きが弦に向かってまっすぐ動いているかを見ます。
中には、ハンマーが弦に向かって動くうちに、動きがまっすぐから逸れて左右に寄ってしまうものもあります。
ハンマーを交換する前にその動きを修正します。
ハンマーとシャンク、バットを接着する接着剤は膠なので、熱であたためて接着を剥がしていきます。
電熱器で砂を高温にさせて、ハンマーを砂に埋めます。この方法であらかじめハンマーを温めておき、シャンクプライヤーと水を使うときれいにハンマーを外すことができました。
熱をあてすぎると固まってしまうので、慎重に様子を見ながら外していきます。
外した後のハンマーヘッド
ハンマーの外れたシャンク
センターピンの硬さを確認していきます。
緩すぎるとハンマーのがたつきの原因になります。硬いとハンマーの動きが悪く、打鍵してハンマーの動きが固まってしまい、連打ができないなどの原因になります。
ハンマーのついていないシャンクをセンターレールに戻し、ハンマー交換の前の調整に入ります。
by真帆
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新年あけましておめでとうございます
本年もよろしくお願いいたします。
さて、今年に入りペトロフ P115 の修理に入りました。
背が低く見た目も可愛らしいピアノです。
創業1864年のチェコに今でもある老舗のピアノメーカーです。
暖かみがる、軽やかな音が特徴です。
修理する前に試弾をして、ピアノの音色やタッチ確かめます。タッチは少しずっしり重いですが、明るく暖かい音色を持っています。
ネジがゆるんでカチャカチャと雑音がしている状態です。
パネルをはずして鍵盤を取ると長年のホコリがでてきます。
まずは掃除です。
そして、底板の掃除です。
ペダルの機構の存在感があります。
真ん中の突き上げ棒がマフラーペダルを動かしています。
ハンマー交換をするため、準備をしています。
交換する新しいハンマーに中央線をひき、第一整音(下刺し)とファイリングを行います。
外部の業者に依頼していたヤマハU3Gの塗装が仕上がり、出荷調整を行いました。
外装はきれいに仕上がりました。
出荷に向けて調整しています。
by真帆
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