工房では、ペトロフ P115のハンマー交換を行いました。
ハンマーを外したシャンクをセンターレールに取り付けました。ここからは、ハンマー接着の前の調整に入ります。
ハンマーヘッドの高さを調整していきます。セクションの両端のオリジナルのハンマーに合わせて高さを揃えていきます。
ハンマー接着に入ります。接着剤にはニカワを使います。
固形でつぶつぶ状のニカワを、しばらく水に浸してふやかしてから、ニカワ鍋で温めて、棒でゆっくりかき混ぜたりして、トロトロの状態にして使います。放置しておくと煮詰まってドロドロになったり、かたくなってしまうため、鍋の状態を確認しては水を足し、濃度を一定に保つように気を付けながら作業します。
因みにニカワは、牛や豚、魚などの骨から作られていてます。鍋で温めている間は、ニカワ独特なにおいがしきて。作業中は、動物を感じることが多々あります。
ハンマー接着はスピード感をもって行います。ゆっくりしているとニカワが固まってしまいます。
ニカワが固まらないうちに、ハンマーの角度を直していきます。
ニカワが固まってから、ハンマーで弦をポンと叩いてみたら、張りのある新しいハンマーの音がしました。
by真帆
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