YAMAHA C3A 掃除、磨き

工房では、ヤマハC3Aの修理に入り、外装と金属磨きを進めました。
年数が経つと金属部分に錆が出てしまいます。
鍵盤蓋のヤマハのロゴも茶色く錆びていました。


錆落しで落して磨くと元の金色が出てきます。光ると締まってみえます。

パネルのパーツを解体し、掃除をして汚れを取ります。汚れが付いて表面が曇っています。

磨いたことで曇りが取れました。

鍵の部分も磨く前と後では違いがわかります。

鍵穴 磨く前

鍵穴 磨いた後

鍵 磨く前

鍵 磨いた後

 

ダンパーヘットもホコリ、汚れが溜まっていました。

掃除したり、磨くだけで見違えます。

ピアノはパーツが多いので、掃除や磨きをするところも必然的に多くなります。掃除、磨きはあともう一息です。

by真帆

YAMAHA C3A 修理開始

工房では、修理預りのYAMAHA C3Aのピアノが入り、修理がスタートしました。

IMG_20190614_103242

湿度が高い場所にあったので、カビやサビが発生していました。

IMG_20190614_112505

まずは、兎に角そうじです。

フレームや響板はホコリ、カビをふき取ると、下から綺麗な面が見えてきました。

チューニングピンや弦などの金属部分は磨きました。

弦磨き

右側→磨いた後

左側→磨く前

アブラフ磨き

右側→磨いた後

左側→磨く前

巻線と芯線の重なっている部分は、巻線を緩めて掃除、磨きをしました。

本体の掃除はなかなか地道で、思いの他大変な仕事です。掃除が完了して確認がてら見るのは達成感があります。

本体の掃除完了です。

by真帆

YAMAHA G3〜こだわりの修理⑤

工房では、ヤマハG3のブッシングクロスの交換とバランスピンの交換をしました。

まずは、筬の掃除をして、バランスピンの交換です。

バランスピンの植えられている根本は錆びやすく、錆びを取ろうと磨くと、どんどん細くなります。
鍵盤のホールより細くなり、鍵盤を筬に入れると、最後にスッと急に抵抗なく落ちてしまいます。

筬から抜いたバランスピン

バランスピンが抜き終わった状態の筬

新しいピンを打ち込んで行きます。

鍵盤を収めて確認したところ、交換前のように鍵盤が急にスッと落ちることはなくなりました。
ホールのばらつきがあるので、鍵盤が落ちる速さもバラバラです。なので、鍵盤修理の最後に鍵盤調整を行います。

バランスピンの交換が終わり、キーブッシングクロスの交換をしました。

鍵盤の掃除をして、古いブッシングクロスを剥がしていきます。

剥がし残しがないように綺麗にしてから、新しいクロスを貼っていきます。

接着剤は、このブログではお馴染みのニカワを使っています。

ニカワは温度によって状態が変わってしまうため、扱いが難しいですが、しっかり接着され、乾くのも早いです。しかも剥がす時は蒸気を当てれば綺麗にはがせる機能性の高い接着剤です。

新しいクロスを一鍵につき、バランスとフロントの二ヶ所に丁寧に貼っていきます。

バランスブッシングクロスの接着

フロントブッシングクロスの接着

キーブッシングクロスの交換は完了です。

これで、ヤマハG3の修理は一旦お休みで、次回からヤマハC3Aの修理に入ります。

by真帆

YAMAHA G3~こだわりの修理④ 響板割れ修理2

工房では、ヤマハG3の響板修理を行っています。

埋め木材を鉋で削って平らにしていきます。

響板の割れは塞がりました。

響板を180番のサンドペーパーで表面を均一にします。機械を使って研いでいきます。
機械が入らないところは手でしっかり研いでいきます。

響板全体が180番で研がれているか、手で触って確認します。

続いて240番で研ぎ、再び手で触って確認してから下塗りをしました。

乾いた後、320番で研いで下塗りもう一度をして、と段階を踏んで行きます。

他の仕事に入るので、G3の作業は一時お休みです。

by真帆