工房では、ヤマハG3のブッシングクロスの交換とバランスピンの交換をしました。
まずは、筬の掃除をして、バランスピンの交換です。
バランスピンの植えられている根本は錆びやすく、錆びを取ろうと磨くと、どんどん細くなります。
鍵盤のホールより細くなり、鍵盤を筬に入れると、最後にスッと急に抵抗なく落ちてしまいます。
筬から抜いたバランスピン
バランスピンが抜き終わった状態の筬
新しいピンを打ち込んで行きます。
鍵盤を収めて確認したところ、交換前のように鍵盤が急にスッと落ちることはなくなりました。
ホールのばらつきがあるので、鍵盤が落ちる速さもバラバラです。なので、鍵盤修理の最後に鍵盤調整を行います。
バランスピンの交換が終わり、キーブッシングクロスの交換をしました。
鍵盤の掃除をして、古いブッシングクロスを剥がしていきます。
剥がし残しがないように綺麗にしてから、新しいクロスを貼っていきます。
接着剤は、このブログではお馴染みのニカワを使っています。
ニカワは温度によって状態が変わってしまうため、扱いが難しいですが、しっかり接着され、乾くのも早いです。しかも剥がす時は蒸気を当てれば綺麗にはがせる機能性の高い接着剤です。
新しいクロスを一鍵につき、バランスとフロントの二ヶ所に丁寧に貼っていきます。
バランスブッシングクロスの接着
フロントブッシングクロスの接着
キーブッシングクロスの交換は完了です。
これで、ヤマハG3の修理は一旦お休みで、次回からヤマハC3Aの修理に入ります。
by真帆
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