初夏になり、工房も新しいピアノ修理に入ってます。
ただ今作業中のピアノはHorugel (ホルーゲル)、モデルU5、推定1958年製(昭和33年)、58年前に造られたピアノです。
ホルーゲルピアノ。
1933年(昭和8年)、小野好氏が「小野ピアノ製造」を創業。Horugel は主力ブランドでした。工場は蒲田にあり、4年後の昭和12年には当時ヤマハの専任技師だった大橋幡岩氏を工場長に招き、ピアノ造りを本格化させ、音楽大学やピアニストなどへ販売させていました。
しかし昭和13年国家総動員法により、楽器製造の傍ら、グライダーの木工部品製作に関わるなどし、戦争のあおりを受けました。
終戦後、ピアノの製造を再開し、再び評判が広まりましたが、手作りで少数生産だった為、近代的で合理的なメーカーに圧され、徐々に生産台数は減り、現在は生産されていません。
お預かりのピアノ、レッスンなどにたくさん使われていて、消耗部品の摩耗、劣化が見られました。
今は消耗部品の劣化から、ざらざらした音、タッチも不均一ですが、本体の設計、材質、加工など質が高く、丁寧に造られた感じがあります。
たくさん使われていたのも、魅力ある楽器だったからでしょう。
これからの修復が楽しみな楽器です。
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ホルーゲルピアノですが年式を知りたいですが教えてほしいです。U6 番号 780318 お願いします。
川﨑ケイコ様
お問い合わせありがとうございます。こちらのエラーで、返信できていませんでした。今更ながら気が付きましたので、お返事いたします。
こちらをご紹介いたします。
小野ピアノ
http://onopiano.ecweb.jp/
ホルーゲル製造に深い関わりを持っている工房です。
よろしくお願いします。
昭和41年頃に母が購入してくれたホルゲルのピアノがあります。
50年近く調律もしていないし、キズもあります。
たまにジモティーなどのサイトでアップライトピアノをほしいという方があったり、ピアノ買い取りのCMを見ていくらくらいになるのかとか気になります。
たまたま検索してこちらのサイトを見つけました。小野ピアノとあり、たしか、大阪 心斎橋のあたりの小野ピアノに何度か行ったことを思い出しました。母が働いたお金を何回か分割で払いに行っていたのかと思います。
次に使う者もいないので、いずれ処分しないといけないし、母が苦労して買ってくれたピアノなので二束三文で売り払うのも辛いです。
かといって、誰かに役立てていただくにも、修理や調律、運搬(3階の窓から搬入しました)にはかなりな費用がかかるかと思います。
こういったものは、他の方はどうされているのでしょうか?
すっかり返事が遅れてしまい申し訳ございません。(この3か月管理していませんでした。)
家族の記憶が残ったピアノをどうするか、簡単には決められませんね。
私がお伝えできるアドバイスとしては、まずは専門の業者に診断と見積をしてもらう事でしょうか。
多くの人は、処分をする選択をしているようです。お金をかけてでも直したいと思われる方は少ないですね。
二束三文でも、引き取っていただく方がいれば、喜ばしい事だと思いますよ。
いかがでしょうか。ご参考になれば幸いです。