脚は木のネジで付けるタイプ。製造が1900年前後の木のネジを見たことがあるが、とてもいい仕事をされていた。
今回の1952年製は、簡単にねじ込めて、簡単に外れすぎる。よく見ると少々雑に作られているのが分かる。折れる可能性があるので、取り付け方法を改造することにした。
その為に足の土台部分や、棚を外した。
アルコールとメスを慎重に入れていく。合成接着剤ではなく、にかわだと分かって少し気が楽になった。時間をかけて慎重に進めていった。
続いて棚も外して(結構大変だった)裏返しにし、エポキシを流すので養生した。
支柱の接続部分の剥れやぐらつきは、掃除をした時に気が付いていた。エポキシで接着させてから、木材で補強することを決めていた。
支柱のぐらつきの程度を撮影した。このぐらついた柱と鉄骨が繋がっていたと思うとゾッとする。鉄骨が折れても不思議ではないレベル。(BGMを消すべきだった)
接続部分はネジで固定されていたので、確認も兼ねて全て締めなおした。大事な一本がバカネジだったので交換した。写真のプラスネジがそれ。少々太くて長いものにした。
この支柱まわりに関しては、きちんと製造されていたとは言い難い。これでは振動をしっかり下支えする事が出来ない。
ありとあらゆる隙間に薄い化粧板や紙を詰め、エポキシを流し数日おき、特に弱かった支柱の接続部には、それに合った形や材料の補強板を取り付けた。
修復前に試弾した時、フォルテが腰無しになったのは、この支柱周りの弱さも原因のひとつだったと思う。
フルコンでこの類の作業をするのは、重くて大きくてホント大変。
孝則