梅雨本番を迎えました。
先日の雨上がりの夕暮れ時、空が薄紫色をしていてなんとも幻想的でした。
YAMAHA アップライト、モデルU5の修理です。
工房ではアクション(ピアノ内部にあるメカニック)の修理に入りました。
今回は劣化した革の部品の貼りかえ作業です。
古く劣化した革を剥がしてから新しい革を貼ります。
88本分丁寧に貼っていきます。
ピアノは木材、フェルトや革、金属など様々な材料を使用しています。
アクションはその中でも材料の部品が細かく小さいものが多いですが、どの部品も大切な役割を持っています。
新しい部品にすることで『弾きやすさ』につながり、より演奏しやすくなります。
さてこれは何でしょう?
写真の容器の中にあるものは、あの某人気キャラクターが大好物のはちみつのようですが、これは膠(ニカワ)というもので、接着剤として使います。
ニカワは動物の骨や皮などからゼラチン成分を抽出して固めたものです。匂いははちみつではなく、独特な匂いがします。
工房では様々な接着剤を使っていますが、ニカワは主にフェルト類や革の接着や木材の接着などに使用しています。使用するときは加熱して液体状にして塗ります。
ニカワの優れている点は、一度接着するとしっかりくっついていますが、熱を加えるとはがしやすく、再度修理する際(20~30年後ぐらいでしょうか)に便利です。
アクション修理、順調に進んでいます。
by志乃
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