東海ピアノ ワルトシュタイン 納入調律

雨がしとしと降る日が続いています。
太陽の下、気持ちよく過ごせる日が早く来ると良いですね。

今週は、東海ピアノ、モデル ワルトシュタインの納入後の調律にお伺いしました。

お客様のご両親が購入された思い出の詰まったピアノです。
さいたま市のご実家にピアノはありましたが、しばらく弾かれることがなく時間が経過していました。今年に入り再びピアノを弾こうと思われましたが、果たしてまだ使えるのかどうかわからず、工房にご相談をいただきピアノ診断でお伺いしました。
湿度による影響で弦全体はサビに覆われ、アクションもスムーズに動かず音が出ない場所がいくつもありました。また外装もマホガニー色がくすんで汚れていました。しかし音はしっかりとした発音をしていて、修理をすればまだまだ使えると判断しました。お客様も思い切って弦の交換まで修理をすることに決めていただきました。

さて、納入後のピアノはどうなったでしょうか?
張り替えた弦からは明るい音が鳴り、タッチもスムーズになり音が出ない所はもうありません。
外装もツヤが蘇り、マホガニー色がはっきり発色されています。
お客様も修理当初は不安もあったかと思いますが、修理されたピアノを前にとても喜んでおられました。

(修理完成後、納入前の写真)
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(納入後、お客様宅 猫脚が可愛らしい)
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修理前、ピアノはしばらく使われていませんでしたが、長い時を経て再び弾かれるようになる事は本当に嬉しいです。
思い入れのあるピアノを修理する事は私達にとってもやりがいのある仕事です。
ピアノも元気に復活し、楽しい音楽を奏でてくれることでしょう。

by志乃

YAMAHA U1D 修理開始

昨日までの暖かさから一転、今日は雨で肌寒いです。
街の木々はほんのり色付き始めました。キンモクセイの香りにも癒されますね。

工房では、新たなピアノの修理に入りました。
YAMAHA、アップライト、モデルU1Dです。

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昭和36年製造のピアノです。しっかりとした音を持っています。外装はモダンなデザインで格好良いです。
ピアノをお持ちのお客様が子供の頃弾いていましたが、しばらく使われずに置かれおり、家の解体をされる事をきっかけにご連絡いただきました。
思い出が詰まったピアノなので、修理をしてまた弾けるようにしたいという思いから修理をご依頼いただきました。

では早速作業開始です。
まずは、修理のまえに工房スタッフ全員で掃除を行いました。
年数が経ったピアノは、本体裏や本体内部にホコリ・ゴミが溜まり、虫の被害も起きている事があります。
解体してみると、長年の汚れが溜まっており、フェルトなどは虫喰いなどあちこちありました。

ピアノ裏もホコリで覆われていたので、隅から隅まで掃除をします。

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普段は手が届かないところなので良い機会です。

外装も全体が白く曇っていたので、磨く前に汚れをふき取ります。

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掃除する前と比べてかなりスッキリしました。

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やりがいのある掃除でしたが、それと同時にこのピアノの歴史も感じました。

これから本格的に修理スタートです。

by志乃

東海ピアノ アクション調整、そしてお客様宅へ

今週は気温が下がり、肌寒い日が続きました。
食欲の秋とも言いますが、旬のものを食べてパワーをつけたいと思います。

工房では東海ピアノ、モデル、ワルトシュタインの修理が終わりました。

本体修理・アクション修理が終わり、アクション調整をしました。
弾きやすく、なおかつ88鍵すべてのタッチが揃うようにします。

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人間でいうと、手術をして元気に動けるように体を整えるような感じですね。
最後に音色も揃えて全ての工程が終わり、お客様宅に出荷です。

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修理前はアクションの動きが鈍く、弾いても鳴らない音がいくつもありましたが、修理をして動きがスムーズになり弾きやすくなりました。
外装も磨き、マホガニー色に艶が出てパッと明るくなりました。
音色にもハリが加わり弾いていて楽しいピアノです。

これからはお客様宅で元気に音楽を奏でてくれると思います。

by志乃

YAMAHA U5 弦交換

今週は過ごしやすい日が続きました。
歩いていると、枯れ葉がひらひらと落ちてきて秋を実感します。

工房ではヤマハ、モデルU5の修理が進行しています。
作業は弦の張り替えに入りました。

弦を張る前には、本体のピン類を磨きました。
場所によっては錆がひどく、触るとザラザラした所もありましたが、根気よく磨いて綺麗になりました。
見た目もキラッとしました。

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またピンブッシュを打ち込み、準備完了です。

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新しい弦を張っていきます。
1台分の作業となると体力、集中力がとても必要です。

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段々と弦が張られていく過程が楽しいです。
きちんとした音はまだ出ませんが、爪ではじくと音がふわっとひろがりました。

U5修理、順調に進行中です。

by志乃

YAMAHA U5 本体鉄骨組み

爽やかな秋風が心地良い季節ですね。
工房の玄関ドアを開け放ち、気持ちの良い風が工房全体に広がっていきます。

工房では、外装修理に出していたYAMAHA、モデルU5が綺麗になって戻ってきました。
今回も浜松のピアノ技研さんに修理をお願いしました。

再塗装した艶消しの塗面はしっとりとして、触ると滑らかな塗面になりました。

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さっそく本体に鉄骨を組む作業に取りかかりました。
鉄骨をチェーンで引き上げて降ろす位置を調整します。
本体を移動させながら、何度も微調整をして位置を決めました。

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そして慎重に鉄骨を降ろしていき、本体に組みます。
ぴったり位置が合うか少し緊張しました。

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無事に組むことが出来てほっと一安心です。

最後に鉄骨のネジを締めて終わりました。
鉄骨が組まれたことで重くなり、ピアノらしくなってきました。
次は張弦です。音が鳴るのが今から楽しみです。

by志乃