ピアノを設置する環境

12月に入り、寒さと乾燥が厳しくなりました。

エアコンを使う機会も増え、肌の乾燥を感じている方も多いのではないでしょうか?

ここ最近は、お客様宅に調律で伺うと、ネジの緩みが目立ちます。
本格的に冬のシーズンに入る前に、今回はピアノにとっての快適な環境について書きます。

乾燥が進むと、木が痩せてしまうため、ピアノのアクションのネジが緩みやすく、雑音の原因になります。木材は、乾燥することにより、ひびが入る可能性もあり、本体の響板が割れることもあります。逆に湿度が高いとピアノ内部の金属(弦やネジなど)のサビが発生したり、木材やフェルトが膨らみ、アクションや鍵盤の動きが悪くなります。

ピアノの快適な環境を保つには、湿温度を可能な限り一定に保つことが大事です。
一般に、室内温度は、15℃~25℃ 湿度は50%前後がよいとされています。
また、お部屋のどこにピアノを設置するかも重要です。置き場所が原因で状態が悪くなってしまったピアノと会うことがよくあります。

例えば、高音側の背面に西日が当たり、高音部の音程だけ不自然に下がってるピアノ。
エアコンの風が直接当たり、乾燥でネジが緩み、演奏するとカタカタ音がするピアノ。
また、水回りや台所がとても近いところ置かれたピアノでは、油汚れや湿気が溜まり、フェルトなどがべとつき、ペダルを踏むとギシギシ雑音がしたり、鍵盤とバランスピンがくっつき鍵盤がなかなか取れなかったこともありました。

しかし、ピアノを置く場所がどうしても限られてしまう方が多いのが現実です。そういう方にはできる範囲で対策することをおすすめしています。
例えば、直射日光が当たるピアノにはカーテンを使ったり、エアコンの風をピアノに直接当てないように調節したり、水回りや台所が近い場合は、必ず鍵盤蓋を閉め、カバーをかけて中には乾燥剤を入れたり。多少の工夫や日々の心掛けで、ピアノの健康状態をより良く保ち続けることができます。

参考にしてみてください。

by真帆

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