Steinway B型 出庫

先週の金曜日ようやく修復が終わった。お預かり期間、1年4カ月。お客様をお待たせした。

この1台から多くのことを学ぶことができた。

工房に来た当初は響板の多くの割れを隠すのに黄色いペンキのようなものが響板に塗られていた。その他にも販売する為に、その場しのぎのことがされていた。

どう修復するか、そもそもSteinwayのピアノとは何なのか、1から考えた。

響板修理、響板そのものを交換した方が早かったと思うが、駒の割れもなかった為、そのままの木材を生かすことにした。もともと響板そのものが、良い意味で力がかかっているのか‥、響板のニス(黄色いペンキ)を剥がしたら、次々と新しく割れてきた。おかげでクラウンは復活する方向になったと思うが、結局、約140か所ぐらいの割れをなおした。

140箇所以上埋め木をした。
デカール 製造当時のデザインのを取り寄せた。

 

鉄骨の塗装、塗装を剥がす作業を、お客様にも半日手伝ってもらった。塗料を剥がすと下地は真っ黒な塗装がされてた。鉄そのものになった時、当時のSteinwayの鉄のクオリティーの良さに驚いた。どうやって鋳物を鋳造していたのか、細部まできれいな仕上がりだった。その後の塗装も順調にいったが、鉄骨に入っている文字を書くのに一苦労だった。

外装塗装、納品 ベヒシュタイン L型 推定製造年1926年~28年 

外装塗装は、他の業者にお願いした。

15 ピアノ塗装

延べ7か月に及ぶ作業が終わり、張りのある、ベヒシュタインらしい透明で且つ濃い音色が蘇り、低音~高音にかけてのバランスも改善され、響きが豊かに蘇った。 以後、新しい塗装によって、口棒が反り、鍵盤木口がひっかかるトラブルがあったが、微調整で済んだ。2020年現在も、ベヒシュタインを楽しんでくださっている。

納入後

鉄骨合わせ ~ 張弦 ベヒシュタイン L型 推定製造年1926年~28年

鉄骨合わせ ~ 張弦

ボディーの歪みが大きく、鉄骨を本体が素直に合わなかった。ボディーとぴったり合うように調整した後、ネジで固定。低音弦をドイツ弦メーカーにオリジナルの寸法で発注弦は全てドイツ製に。

5 鉄骨設置

2 張弦終了後