スタインウェイDの定期メンテナンス

秋になりました。

食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋、芸術の秋…etc. 何をやるにもいい季節ですね。

さて、今週は栗橋文化会館文化センターのスタインウェイD型の定期メンテナンスに行きました。

ホールの定期メンテナンスは、だいたい年に1~2回ほど、通常の調律作業ではできない調整などをし、1年間通してより良い状態に保持します。今回は2日間かけて、普段の調律作業ではできない、調整やピアノを磨く作業などをしました。

鍵盤にあるピンをみがき、鍵盤がスムーズに動く用にします。

バランスピン磨き

 

アクションの調整。

ウィペンスプリング汚れ落とし

 

もちろん調律、調整、整音もします。

今回はホールのスタッフの方々と、ピアノのベストポジションをピアノを何度も移動して探し、いつもよりも少しだけ奥がいいと意見が一致しました。また、PAさんからは、ホールの響き、ピアノ、音響などについてたくさんお話させていただく事ができ、とても良い意見交換ができました。

今日から2日間、楽しい企画もあるようです。(満員御礼とのことです。)また来月もコンサートがあり、地元、埼玉県、音楽でも盛り上がれたら楽しいですね。

新工房になって。

夏の終わり、秋のはじまり。

今年は雨が多い夏でしたが、ピアノの作業は着々と進めています。

新工房になって2週間。少しずつ環境にも慣れてきました。旧パン屋さんなので、パン屋さんのお客様が来たり、通りががりのご近所の方に声をかけていただいたりし、新しい刺激を受けています。

住宅街のピアノ工房。ご近所の方々にもっと知っていただけるように少しずつ頑張りたいと思ってます。

新工房のお祝いに、研修生から縁起物のカエルをプレゼントしてくれました。(嬉しいことです)

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工房の中にいる時は外向きに、帰るときは内向きに、というジンクスも教えてもらいました。(外向きにしたままだと、カエルがお金を持って逃げるとのこと!!)置物の向きにも気をつけて、大事にしていけたらと思ってます。

早速カエル効果が…。工房前の道路も工事されキレイになりました。(先週末の出来事)

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依頼した訳ではないので、私達にとって偶然にも良いタイミングでの工事となりました。今まではデコボコだったので、大型車が通る度に工房が揺れていたのですが、大分静かになりました。
またカエル効果?!月曜日には石川から突然、オーナーの調律学校時代の友人が来てくれました。

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本当に突然で驚きましたが、遠方からご足労いただきました。短い時間でしたがお会いできて良かったです。
そんな感じで、短い間に工房では色々ありましたが、引き続きピアノの作業に入りたいと思います。

新工房修理開始はElington。

今年は台風も多く、ムシムシした日々が続いています。

さて新しい工房の移動が終わり、修理開始です。

Elington、Model U-300。

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昭和52年製造の楽器で、静岡県浜松市にあった、大成ピアノ製造株式会社で造っていました。日本の手作りピアノメーカー。今では数えるほどになってしまいましたが、当時は色々なメーカーが静岡を中心にあったことでしょう。

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こちらのピアノ、練習のあとがみられました。かわいいらしくて工房スタッフもホッコリです。

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ピアノは修復前に再診断をし、これから本格的な修理に入ります。

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どのような音になるか、楽しみです。

Eastein model U 調整中。

お盆に入りました。まだまだ暑いですが、日射しも少しずつ陰りが見え、夏の後半を感じています。

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工房のイースタイン。

ピアノを起こす前。キャスターを取り付け作業。新しいスタッフがしっかりネジを締めています。

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修理部品の取り付けは完了。中身も綺麗になりました。

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新しい部品が入ったら、タッチの調整、調律、音色を作る作業です。

仕上がりがどうなるのか。いい楽器になりそうな予感がしています。

Eastein model U、アクション修理

本体の修理が終り、アクション修理に入っています。

まずはセンターピンの交換。人間でいう関節部分にあたり、湿気で動かない状況でした。

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動くもの動かないものありますが、将来を考え、年数の経ったピンは全て交換しました。

 

ダンパーフェルトの交換。音を止める部品は柔らかいフェルトでできています。弦の交換に伴い、新しいフェルトに交換です。(写真はフェルトの寸法をメモしている所)

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弦を叩くハンマー。たくさん使われていて、弦の溝が深くついていました。ドイツからハンマーを取り寄せ、加工をし新しいものと交換です。

 

KIMG3900鍵盤は象牙鍵盤。汚れを落とし、黄ばみも取ります。

KIMG3895調整をして完了です。

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年数が経ったピアノは置かれている環境、使用頻度、また製造時の材料や加工の善し悪しで、一台一台、違いがあります。工房ではどの様なピアノなのか、色々な角度から1つ1つ見て、検証し、作業を進めていきます。

お客様にピアノ、音楽をを楽しんでいただく為に丁寧な作業が出来るように心がけています。