8月に入りました。連日お天気良く、青空が広がっています。ここ最近はセミが勢いよく一斉に鳴いていますね。しばらくの間、鳴き声を聞きながらのピアノ作業となりそうです。
工房では、YAMAHA、モデルC5の弦交換をしました。先週ご紹介したレスターの弦交換に続いて、YAMAHAも真新しい弦を張りました。
今回のYAMAHAは奥行が197㎝とグランドピアノの中では大型の方なので、弦の長さもそれに伴い長くなります。どのピアノでも共通しているのは230本近い弦を張っていくので体力と集中力、そしてリズム良く進めていくことが大事です。
写真右の木箱に弦が入っていて、木箱の口から弦がスルスル出てきます。因みに弦はいつもドイツのレスロー社のものを使用しています。
弦が長くなってくると、作業に応じてピアノのサイドに回ります。
そして大きなハンマーでチューニングピンを打ち込んでいき、チューニングピン全体の高さを揃えます。最初のうちはバラつきがありますが、徐々に揃っていく光景は面白いです。
作業の後半から終盤にかけては弦の張力を上げることと、チューニングピンの高さを揃える作業とを交互にやります。この段階に入ると細かな工程が多くなり、仕上げに向けて着々と進んでいきます。
そうして丁寧に作業を進めていき弦交換が終了しました。
鳴らしてみると、ふくよかで明るく透明感のある音色が響き渡りとても嬉しい瞬間でした。今後は調律を繰り返し行い張力を安定させます。修理はこれからハンマー交換などのアクション修理に入ります。
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