掃除を終えた後は、解体していきます。
今回は響板や駒の修理もしなくてはならないので、棚板を外します。
低音弦のヒッチピン側の処理が、いつも見るそれとは違う。よく見ると2重に巻かれている。これはフランスのピアノをやる時によく見る。しっかり固定されていて、外すのが大変だった。
ループ弦がない、全て一本弦。意外と時間が掛かった。
外している最中、低音駒がクラクラしてた。手で簡単に取れてしまった。
鉄骨を上げる。事前にアクションボルトを外しておいた。もちろん寸法を測定した後に。鉄骨が水平にうまく持ち上がるように、スリングベルトの位置や長さを丁寧に調整してから実施。
鉄骨を戻す時用に、スリングベルトの位置を撮影。3本のベルトが正三角形に近いほどいい。
鉄骨を上げてから、上面の掃除。ついでに割れなども確認。
高音側の側板が剥がれかけている。低音側の側板や天屋根はしっかりついている。温湿度変化がかなりひどかった箇所と判断し、
完全に剥がさず、可能な限り接着剤を流し、クランプでとめた。
垂れてくる接着剤をまめにふき取りながら作業した。念のため3日間おいた。無事に接着していた。
次回は駒の上面の交換について書きます。
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