7月に入りました。
蒸し暑い日が続いています。
工房に修理をする新たなピアノが入りました。
東海楽器株式会社が製造したアップライトピアノのWALDSTEIN モデル 120W です。
外装はマホガニー色(赤茶色)で、猫脚が可愛らしいピアノです。
東海楽器株式会社は、1947年に河合楽器の出身の技術者たちが集まり、
ピアノを作ることを目的としてスタートしました。ところが当時は終戦直後で資材がなく、ピアノ製作の夢が果たせませんでした。
ピアノ以外の楽器では鉄琴をはじめとして、ハーモニカ、ギター、チェンバロなどを製造していました。
当初の目的であったピアノ製作を開始できたのは31年後の1978年1月でした。
東海ピアノはドイツのピアノメーカーであるシンメル社の楽器をモデルとして製作され、アップライト、グランド共にできる限り小型につくられています。
これらのピアノは88鍵でありながら、音質を犠牲にせずに可能な限り小型化することに成功したもので、欧米のピアノに類似した長所を備えています。
(「楽器の辞典」より抜粋)
工房の東海ピアノからもそれらの意図を感じられます。
修理作業の前に、いつものように演奏をしてピアノの音やタッチを確かめます。
修理前の状態をきちんと把握しておくことで、修理後と比較することができます。
修理後に演奏するのが今から楽しみです!
by 志乃
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