あっという間に12月も半分が経過しました。そろそろ年末にかけて大掃除が始まる時期ですね。工房も一年の汚れをしっかり落として、新年を迎えたいと思います。
工房ではYAMAHA、モデルU1Dのアクション調整をしました。
修理と外装の磨きも終わり、今度は部品それぞれがスムーズに運動出来るように調整します。
一度アクションを解体してから再び組み上げてからの調整なので、すぐに弾きやすいタッチが得られるわけではなく、調整を重ねていき徐々に造りあげていきます。
わずかな誤差でもタッチに大きく影響することがあります。
今回修理したU1Dは、製造から50年以上経過していて、年数経過による部品の劣化や外装の汚れが多く見られました。しかし、しっかり根を張ったような力強い音を持っているピアノでした。ご依頼されたお客様の思い出が詰まったピアノを、元気に復活させたいという思いで作業を進めていきました。アクション修理をしたことでアクションの動きが軽やかになり、音色に柔らかさが加わったように思います。外装は磨くほどにツヤがよみがえり、外装全体が美しく変わっていきました。
さて調整も終わり、出庫の支度が整いました。
工房に運ばれた時とは姿がまったく違く、重厚な雰囲気のあるピアノに仕上がりました。ピアノはこれからお客様の元に戻ります。気持ちよく弾いて頂けると嬉しいです。
by志乃
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