先週から冬季オリンピックが開幕し、毎日熱戦が繰り広げられています。
選手のこの4年間に懸ける思いに胸が熱くなりますね。全力で応援したいと思います。
工房では、ベルトーン、モデルNO.50の修理作業が進んでいます。
弦交換を終えて、外した底板、脚、棚板を組み立ててピアノを起こしますが、組み立てる前にそれぞれのパーツの掃除と磨きを行いました。
底板にはペダルシステムがありますが、底板全体は汚れで真っ黒になっていて、ペダルはサビで覆われ本来の輝きは失われていました。
ぞうきんがすぐに真っ黒になり、何度もぞうきんを洗いながら隅々まで掃除をしました。ペダルもサビを落としてピカピカに光りました。
脚も外した状態でバフで磨きました。この脚は曲線があるデザインでとてもおしゃれです。
くもりが徐々に取れていき、美しいウォルナット色が蘇りました。
さて、本体への組み立てです。
棚板は二人がかりで息を合わせながら取り付けました。なかなか重いので落としたりしないように慎重に行います。
そして磨いた脚と棚板も取り付けました。
その後、ピアノを起こしました。
次はアクション修理に入りました。
まずはダンパー(音を止める機構)のレバークロスという部分が長年の使用により擦り減っていたので新しいクロスに交換しました。
(右は古いクロスを剥がした後、左が新しいクロスを貼ったもの)
貼りたてのクロスは手触りも気持ちが良いです。
こちらは何度かブログにも載せていますが、スプーンという部品を磨きました。先ほどのダンパークロスと当たるのがこのスプーンです。今回のスプーンにはサビはほとんどありませんでしたが、くもりがあり手触りがベタベタしていました。ダンパーのクロスと当たったときに余計な摩擦が起きないようにキレイな状態にしておくことが大事です。
見た目もキレイになりました。
アクションの方も着々と修理が進んでいっています。
by志乃
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