津波被害のピアノ修理、駒修理6

新生釜石教会、津波被害のピアノ修理。
駒修理の続き。前回は白かった駒を黒鉛で塗りました。

ここから駒削ぎという作業に入ります。
木を削ぐ深さをノコギリで切り込みを入れます。

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その後道具を揃え、ノミで削り出し。

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作業しにくい所は響板の上に乗り作業しました。

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駒削ぎが終わったらピンの打ち込み。ピンの数456本でした。

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最後に駒ピンの上面を削ります。

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駒の出来上がりです。

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時間はかかりましたが、これでピンや弦が錆びる心配がなくなりました。

他の作業と同時進行で進めてましたが、ようやく次は響板作業です。(^^)

釜石津波被害のピアノ修理、駒修理5

新生釜石教会、津波被害のピアノ修理。

駒修理の続きです。

本体に鉄骨を仮に入れ、鉄骨の高さに合わせて削り出します。

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高さが高すぎても、低すぎても、弦を張った後にピアノ本体に負担がかかってしまいます。
また音にも影響が出てしまうので、削り出しは慎重に作業します。

高さが決まったら、駒ピンをうえる為のあなあけ位置を決めます。位置は元の位置をトレーシングペーパーに写したものを基準に位置だしします。

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位置が決まったら、ドリルで穴あけをします。穴あけ角度を研修生の二人にチェックしてもらいながら、作業しました。

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穴が決まったら上面を黒鉛で塗ります。駒の上面に弦が張られるので、弦の滑りを良くする為です。白い上面が黒くなりました。

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駒修理、あと少し。
まだ続きます。

釜石、津波被害のピアノ、ピン板修理2

ゴールデンウィーク後半戦。
津波被害のピアノ修理も後半戦です。

ピアノの本体部分の仕事は着々と進んでいます。

まずは、ピン板修理。
前回は全体の加工作業まででした。
その後本体にネジ止めをし、鉄骨からチューニングピンの位置を写し出し、ピン板に穴あけ。

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真新しいピン板を本体に取り付けました。

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以前のものはこちら。(赤くなっているのは塗装されている為ですが、海水に浸かってしまっているので、使えません)

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まだまだ作業は続きます。

釜石、津波被害の修理、取材

3月下旬、新聞の取材を受けました。(4/17日付、朝日新聞、岩手版に掲載)

 

http://www.asahi.com/sp/articles/ASJ307DC6J30UJUB011.html

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ピアノ修復に至るまでの背景、また津波の後、教会の様子の写真が掲載されてます。

遠路はるばる大槌町から取材に来ていただいた、記者の星乃さん。様々な質問を受けながら、当時の事を思い出し、私達も気持ちの整理ができました。

教会があの様な被害を受け、賛否両論がある中、ピアノを修復へと導いていただいた、柳谷さん。その熱い情熱に応えられるよう、今後も身を引き締め頑張りたいとおもいます。

引続き作業をすすめます。

釜石、津波被害のピアノ修理、新しい技術者。

津波被害のピアノ修理、着々とすすめている。

月曜日、津波被害のピアノ修理に興味があると、若い技術者さんが見学に来た。
気仙沼出身の斉藤真帆さん。2011年の震災時は高校2年生の終わり。その後、調律師になるために上京された。
色々話をして、修復に参加してみたいか聞いた所、是非とも参加してみたいとのことで、急遽木曜日から修復に参加してもらうことにした。彼女にとっての津波被害のピアノ修理、特別な思いだろう。

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また今年1月下旬から、工房に研修生として、新澤津志乃さんが加わった。
ピアノをもっと知りたい!という情熱で
修復の道を選んだ。熱い気持ちでピアノに取り組んでいる。

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残り一ヶ月、色々な技術者の協力を得て、みんなの力で良いピアノに仕上げたい。(下の写真はつかの間のランチタイム)

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