工房では、MIKIの修理を進めています。
鍵盤ブッシングクロス交換
オリジナルの状態
バランスブッシングクロスはすり減って鍵盤がガタになっていました。
フロントブッシングクロスは見た目のすり減りはなかったのですが、どういうわけか、薄いクロスが付いていたためガタになっていました。
(バランスブッシングクロス 交換前)
濡らしたタオルをクロスにのせ、アイロンをあてて古いクロスに蒸気かけて剥がしていきます。
ニカワでついていたため、蒸気できれいに取れました。
このときに、バランスホールが広がって、鍵盤が少し前後に動いてしまうので、蒸気をホールにあてて、木を膨らませて穴を狭めました。木が乾いてからホールの具合を確認し、鍵盤の前後の動きは解消されました。
クロス接着
新しいクロスを貼っていきます。
接着剤はニカワを使っているので、ニカワが煮詰まって濃くなりすぎないよう、水で調整しながら作業を進めなくてはなりません。
クロスをカットする刃物も、使っているうちにニカワがくっついて切れなくなってくるので、少し切れ味が悪いと感じたら研ぐようにしています。切れ味が悪いとクロスのカットした断面がボソボソになってしまいます。さらに、切れ味の悪い刃物を使っていると手に力が入ってしまい、ケガの元なので気を付けています。
これで鍵盤ブッシングクロス交換は完了です。
バランスブッシングクロス 交換後
この後は、鍵盤調整をします。
by真帆
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