お客様のお宅で、マフラー機構の弱音器の取り付けを行いました。
ピアノは日本楽器(ヤマハ)のNo.100で、製造番号は50000番台、推定製造年は1966年(昭和41年)と、年期が入っていましたが、鳴りのいいピアノでした。お客様はマンションにお住いのため、ピアノの音がご近所迷惑になるのではと心配で、弱音器を取り付けて音を小さくしたいとのことでした。
弱音器取り付け
弱音器のレールがチューニングピン、プレッシャーバーに当たらず、ハンマーと弦の間(できるだけ弦に近いほう)にフェルトが来るように、受け軸を高音側、低音側の側板に固定します。
受け軸にレールを収めて長さを決め、ネジで固定します。
これに調節用のワイヤーとワイヤーの固定ブロックを取り付けます。
そして最後にスイッチを所定の位置に取り付けます。ここまではスムーズにいきました。スイッチを切り替えて動くようになれば、ほぼ完了ですが、あれ?レールが動かない。
そこで、原因を探しました。切り替えスイッチの方を見てみると、ワイヤーの黒いチューブがスイッチから抜けてワイヤーが自由な状態で、ワイヤーが利いていませんでした。
スイッチを一旦外し、接着剤でしっかり固めて抜けないようにし、再びスイッチを取り付け、切り替えると、今度はレールが動きました。
続いて、ピアノに合わせてフェルトの位置や長さを決め、弱音器のレールをピアノから外して接着していきます。
接着剤を乾かしている間に調律をし、マフラーを取り付け動作確認を再度します。
ほぼ完成しましたが、中音の終わりは、ダンパーにフェルトが掛かってしまうため、その部分のフェルトをカットして、再び動作確認して完成です。
弱音器の取り付けが無事終わりました。お客様に喜んでいただきました。
by真帆
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