HORUGELはフルオーバーホールの修理のため、同時進行でそれぞれ修理を進めています。
孝則さんは響板交換の作業を、朋子さんはピン板交換の作業を、私はアクションの修理をメインに、二人の補佐をしています。
今回は、アクション解体とウィペン修理について書きます。
アクション解体
全体をパッと見た感じでは、サビがひどく、ネジが回らない可能性、レギュレチングボタンのスクリューが回らず折れてしまう可能性があると思いました。そこで全てを回してみることにしました。
ハンマー、ダンパー、ウィペンのネジは、ほぼ全てのネジが普通に回りましたが、ネジ頭が壊れてしまいそうなネジは丁寧に少しずつ回して何とか取りました。それらは新しいネジに交換します。レギュレチングボタンのスクリューは、やはり回らない箇所があり、全て交換することにしました。
アクションはハンマー、ウィペン、ダンパーをそれぞれ外してセンターレールとダンパーロット、ブラケットだけになりました。
ダンパーロットはメッキの下からサビが出てしまい、磨いても表面がザラついてしまいます。ダンパーペダルを踏むたびに、ダンパーロットはダンパーレバークロスと当たるので、このクロスを早く消耗することにつながります。
なのでメッキ屋さんに、ダンパーロット、ブラケット、ネジ(ハンマー、ウィペン、ダンパーの三種類)を持ち込んでメッキ処理をお願いしました。
残ったセンターレール、ハンマーレール、ダンパーストップレールを掃除し、保管しました。
ウィペンヒール接着
ウィペンをセンターレールから外している最中も、ウィペンヒールがぽろぽろと落ちてきました。
ウィペンヒールが取れないか確認して、取れたものは接着しました。
以前調律をしていた技術者が接着したものがあり、中音部から次高音部が多く接着しなおされていました。
今回接着した分は60個でした。残りの28個も以前接着しなおしたものでした。結果、88個全て接着しなおしが完了しました。
(before)
(after)
ウィペンはまだ修理途中なので、また続きを書きます。
by真帆
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