工房では、ペトロフP115の鍵盤ブッシング交換とキャプスタン磨きを行いました。
キャプスタン磨き
キャプスタンは鍵盤とハンマーアクションをつなぐ大事な部品です。この部分の摩擦はタッチに影響します。
今回のキャプスタンの上面は、触るとベトベトはしていませんでしたが、引っ掛かりのある状態でした。
磨いた後はツルっとした仕上がりになりました。
バランスホールの掃除
鍵盤のホールを掃除します。ベビー用綿棒が丁度良いです。ホールを掃除すると綿棒が黒くなります。
キーブッシングクロス交換
鍵盤はシーソーのようになっていて、その中央にはバランスピン、手前にはフロントピンがあります。それぞれのピンと接するところに、クロスがついています。
クロスは、鍵盤を弾くたびにピンとこすれるので、使用頻度が高いピアノほど摩耗が進みます。
ブッシングクロスが摩耗していると鍵盤の安定感がなくなり、ガタガタした弾き心地になります。
逆に、厚いクロスがついていたり、湿度により膨らむと、鍵盤の動きが悪くなり、キースティックの原因になります。
下の写真はバランスブッシングクロスの交換前の写真ですが、ピンの跡がくっきり残っています。
バランスブッシングクロス接着中
下地の木材が変形していたため、見た目が完全に均一にはなりませんでした。今回は、鍵盤の機能を意識して作業しました。バランスブッシングクロス貼り替え完了です。
同様にフロントブッシングクロスの交換も行いました。
貼り替えた後は、ピンとブッシングがピッタリの状態のため、ピンとの間隔を調整していきます。
by真帆
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