工房では、ヤマハ No.G2Aの鍵盤修理を行いました。
キーブッシング交換
鍵盤はシーソーのようになっていて、その中央にはバランスピン、手前にはフロントピンがあります。それぞれのピンと接するところに、クロスがついています。
クロスは、鍵盤を弾くたびにピンとこすれるので、使用頻度が高いピアノほど摩耗が進みます。
この鍵盤は、クロスの接着具合などから見て、一度クロスの交換をされているようでした。それでもピンもサビていたためか、摩耗が進んでかなり汚れていました。
古いクロスをアイロンで剥がして、残った接着剤を綺麗に取り除き、ホールにたまった木くずや汚れを取り除きます。
新しいクロスの厚さ
新しいクロスの厚さを決めていきます。
ブッシングクロスが薄いと鍵盤の安定感がなく、ガタガタした弾き心地になり、逆にクロスが厚いと、鍵盤の動きが悪くなる原因になります。
試しにクロスを張って、鍵盤を収めてバランスピン、フロントピンとの間隔があいていないか、クロスを調整して鍵盤との間隔はどうかを見て決めていきます。
今回はフロントブッシングクロス、バランスブッシングクロスともに1.3mmになりました。
にかわ
接着剤はニカワを使いました。
鍋をあたためながらニカワを使います。放置していると水分が蒸発してニカワが乾いて固まってしまうため、水をたしながらクロスの接着を行います。
くさびを入れて乾かします。
この後は鍵盤調整をして仕上げます。
by真帆
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